健康・快適は窓からデータで見る健康リスク1 血圧
あったかい家にしたら、
血圧が下がった…!
日本人の3人に一人は「高血圧」だと言われているそうです。血圧が高くても普段の生活では特に症状があらわれないかもしれませんが、血圧が高い状態というのは「血管の壁に強い圧力がかかっている」ということです。そのままにしておくと血管がだんだん傷みやすくなり、脳や腎臓、心臓などに負担がかかることで大きな病気・障害を引き起こしやすくなってしまうのです。
夏と冬の気候の差が大きい日本では、季節ごとの気温の変化により血圧にも影響がありますので注意が必要です。では、断熱性の高い住まいと低い住まいでは、どのくらい差がでるのでしょうか?
断熱リフォーム前と後の起床時の血圧の変化の比較
【断熱改修前後の2回測定を行った居住者(改修あり群)と断熱改修せずに2回測定を行った居住者(改修なし群)の血圧変化量を分析した結果】
- ※1 ベースラインの血圧値、年齢、性別、BMI、降圧剤、世帯所得、塩分得点、野菜摂取、運動、喫煙、飲酒、ピッツバーグ得点(睡眠に関する得点)、外気温、居間室温、および外気温変化量で調整
- ※2 有意水準*p<0.05, **p<0.01p値とは、帰無仮説(例:断熱改修前後で血圧が変わらない)が正しいと仮定した時に、観測した事象よりも極端なことが起こる確率。p値が小さいほど帰無仮説に対する根拠はより大きくなる。本調査において有意水準を5%未満としており、p値が5%よりも小さければ、帰無仮説を棄却し、5%未満で有意であるとする。
出典:一般社団法人日本サステナブル建築協会 断熱改修等による居住者の健康への影響調査 中間報告(第3回) 資料より
断熱リフォームにより
室温が上がり、血圧が低下
厚生労働省は「健康日本21(第二次)」にて、40~80歳代の国民の最高血圧を平均4mmHg低下させることで、脳卒中死亡数が年間約1万人、冠動脈疾患死亡数が年間約5千人減少すると推計しています※3
健康日本21(2次)における循環器疾患予防の目標設定の考え方※4
- ※3 日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2014
- ※4 健康日本21(第2次)では、国民の収縮期血圧平均値を10年間で4mmHg低下させることによって、脳卒中死亡者数が年間約1万人、冠動脈疾患死亡数が年間約5千人減少すると推計されている
でも、食生活の改善や運動、薬を飲みつづけるのは、とても大変なことです。
まずは断熱リフォームで無理や我慢をせずに、血圧の改善に取り組んでみませんか?
部屋間の温度差が血圧に大きな影響
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